【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2018年6月3日

「 Yume(夢)Masaru(勝る) 」

平昌五輪女子フィギアスケート金メダリスト、ロシアのザギトワ選手は、褒賞としてロシア政府から1600万円のBMWを貰ったが、15歳の少女は、それを母親に与え自分は「秋田犬」が欲しいと言った。先月、贈られた秋田犬はメスであったが、ザギトワ選手は金メダリストらしく「マサル(勝る)」と名付け、ロシアの草原を二人仲良く走る映像がニュースになった程である。毎日新聞「余禄」によると、ヘレンケラーも秋田犬愛好家で、1937年の来日の際には「神風」という名の犬を連れ帰り、共に生活したという。

秋田犬は、昨年6671頭が存在すると登録されているが、その内の約4000頭は海外にある。秋田犬の世界的人気に拍車をかけたのは、1987年に公開された映画「ハチ公物語」のリメイク版、リチャード・ギア演じるハリウッド映画「HACHI約束の犬」であった。ザギトワ選手も見て感動したそうである。ロシアのプーチン大統領の愛犬も「YUME夢」と名付けられた秋田犬である。中国政府の外交政策のひとつが「パンダ外交」と言われているが、日本政府も、世界で愛される「秋田犬外交」というのはいかがであろうか。世界平和の為に「ユメマサル・夢勝る」“ワン”ダフルな話ではないか。

さて、聖書に「犬」は56回登場する。当時、犬はペットより野犬のイメージで、印象に残るのはマタイ15章で、異邦人女性が「子犬もその主人の食卓から落ちるパンくずはいただきます」と願った信仰を主が褒め、娘を癒された記事ぐらいだろうか。しかし、一方「ネコ」はと言えば、第二列王(歴代)記に登場するだけで、それはエジプト王パロ・ネコの事であって猫ではない。秋田犬が世界で好まれるのはそのかわいいルックスだけではなく、まさに「忠犬ハチ公」と呼ばれた、主人への絶対的忠誠心の故であろう。主人が亡くなっているのに、主人の帰りを自らも死ぬまで毎日待ち続ける忠犬ハチ公に感動しない人はいない。聖書は、主に仕える私達も「死に至るまで忠実でありなさい」(黙示録2:10)と語る。私達も、この命と死をもって、秋田犬ハチ公のように最期まで忠実に主に仕えてまいりましょう。

【電話で名前を聞かれると「柴又」の「柴」ですと答えていたが、これからは、「忠犬ハチ公」に及ばずながら、「柴犬」の「柴」と答える事としよう。】